こんばんは。つばさです。
持病持ちの頭痛持ちなので、すでに高齢者並みに薬とはお友達です。
医薬品の供給不足
少し前にもぼやっとニュースで「薬が足りない」という話をしていたような。
そのときはあまり真剣にテレビを見ていたわけではないので「え~、また鎮痛剤がないの?」くらいに思っていたら、数日前にまた「薬が足りない」というニュース。

え、なんで??何が足りないの??
よくよく聞いてみるとジェネリックを中心にかなり大がかりに供給不足が続いている模様。
発端は2020年に起こった小林化工の、水虫薬に睡眠導入剤の成分が混入した事故(事件クラスだと思うけど)とのこと。
この事故をきっかけに工程管理などが国の認可と違う形(いわゆる二重帳簿とでも言うんですかね)で行われていたことやそれを会社ぐるみで隠蔽したことなどが発覚し、行政処分まで受けた、というものです。
化粧品を扱っているので薬機法や回収云々の情報には明るい方だと思うのですが、この一件はかなり衝撃的でした。
一斉に立ち入りがあるだろうなぁとは予想していましたが、医薬品製造メーカーはかなり大変だったのではないかと思います。
医薬品や化粧品などを製造するには、製造業者としての許可が必要になります。
その許可は5年ごとに更新があり、そのときには県の現場立ち入りがあるんですね。
現場が許可通りになっているかとか、必要書類がちゃんと整備されているか、とかいろいろ。
正直なところ、そういう意味では食品メーカーよりも縛りが厳しいんじゃない??と思うこともしばしば。

で、そうした一斉立ち入りの結果、他の大手ジェネリック製造メーカーに同様の不備があり、行政処分を受け、生産量が一気に落ちた、ということのようです。
どれくらいの種類が生産停止などの処置になったかは、医薬品医療機器総合機構のホームページを見るとよくわかります。
これ、あまり知られていませんが、回収措置をとった医薬品や医薬部外品などが掲載されています。
2020年以降のクラスⅡを見ると、ずら~~~っと医薬品が並んでいてビックリ。
回収したあと、工程などを修正しすぐに生産が再開できれば問題ありませんが、大抵はそれが難しいから(悪いと知りつつ)工程を変更して製造していた訳なので、そう簡単にはいかないのでしょう。
こうして不足する分を他社が補わなければならず、どこも今はフル稼働状態の様子。

コロナ禍初期のマスクもそうだけど、どんなにフル稼働してもこれ以上は無理という限界値があるんですよねぇ、当たり前のことだけど。
そのぶん儲けられるじゃん、なんて言うのはすごく表面的なことで、おそらく製造コストはかなり高くて(特に今年)限界まで稼働しているわりに儲けが薄い状態じゃないかと想像しています。
薬価が安すぎて設備投資も難しい、という話もありましたね。
使い側からすれば薬価が安いことはありがたいのですが、それが理由で製造会社が設備投資できない・人件費が払えないとなり、その結果、薬がなくなったり安全ではない医薬品が市場に出てくるというのは本末転倒だと思うのです。
まぁ、こう言うと政府は「じゃ薬価上げるからあんたら負担してね~」ってなるんだろうけど、こういうところに税金使ってくれよ、です。
この状況はまだ2、3年続くだろうとのこと。
う~ん、長いなぁ・・・。

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